12/29/2017

最相葉月さん「星新一 1001話をつくった人」

今日は本の紹介です。
最相葉月さんの「星新一 1001話をつくった人」というノンフィクションです。
ショートショートの神様星新一の伝記ですね。

星新一の作品と出会ったのは中学生の頃でした。
私は小学生時代本を読むのが嫌いで、夏休みの宿題の読書感想文は本当に嫌でした。
しかし中学に入ると、遊んでばかりでとても本なんかには見向きもしない友人が
 「星新一の小説は面白いよ。読んでみな。」
と言って文庫本を貸してくれました。
たぶん、「ボッコちゃん」だったと思いますが、まず、こいつも本を読んでいるんだということに驚き、そして貸してもらった文庫本をあっという間に読み切ってしまった自分にひどく驚いたことを覚えています。
といって、私の本嫌いが治ったわけではなく、高校生になっても読むのはマンガと星新一だけでしたので、星新一だけが私にとっての例外だったのです(このあたりは、私のこのブログで「星新一」で検索していただければ、似たような話が書かれています。)

私の星新一好きは脇に置いておいて、この本を書いた最相葉月さんという方に非常に興味を覚えました。
これまで伝記というものがどのように書かれるのかなど考えたこともなかったのですが、この本を読んで、これは相当の取材と調査、そして、得られた情報の整理・分析、検証を経て書かれたものなんだ、ということがわかりました。
本人がお亡くなりになってからの取材ですので、本人の幼少の頃の出来事などはご遺族でもわからないことと思います。
そういうこともいろいろな手段で調べ上げ、この作品となったのでしょう。

こうなると、単にノンフィクション作品とか伝記というよりも、ほとんど研究論文にちかいように思います。
本当にすごいなと思いました。





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