7/09/2015

昭和8年発行 川口市勢要覧

先日、昭和5年発行の「埼玉県勢要覧」をご紹介しました。

今回は、昭和8年発行の「川口市勢要覧」です。
「市制施行記念」と書かれている通り、川口市は昭和8年4月1日に発足しました。


埼玉県勢要覧と同様、中には折りたたまれた川口市全図(縮尺二万分の一)が入っています。
そして裏には、川口市の名前の由来、沿革、鋳物工業の沿革や諸データが書き込まれています。


要覧の諸データの一つとして市内の世帯数は記載されるのは当然です(当時8,860世帯)。
しかし、驚いたのは、「電燈電力」、「瓦斯」という項があって、そこには、電燈需要戸数(8,627)、取付燈数(30,825)、瓦斯需要戸数(679)というような、今では自治体として数えることに意味があるのか?と思えるような数字も並んでいます。(もちろん電力会社やガス会社にとって契約世帯数は非常に重要なデータでしょうが…)

また、「財政」の部では、経常分歳出272,780円のうち教育費が半分以上の143,616円を占めていて、当時教育に物凄く力を入れていたことに感心しました。

その他、川口らしいデータとしては、
・産業団体の組合員数では「川口鋳物同業組合」が一番。
・主要発送貨物の金額のトップは鋳物ですが、二番、三番は「麦酒」、「清涼飲料水」。

川口駅の北側、線路の東側に十数年前まではサッポロビールの工場がありました。その前身の「ユニオンビール會社」の工場が昭和8年の頃すでに操業していたんですね。


川口駅の西側に「燃料研究所」がありますが、これも、資源技術研究所、公害資源研究所と名前を変え、その後川口から移転し、今は、川口文化センター(リリア)や高層住宅となっていますね。

7/08/2015

久しぶりにアンティーク絵葉書 「陸軍恤兵部発行/軍人画家 武藤夜舟」

物置から出てきた絵葉書5枚組です。

カラーの絵葉書で、宛名・通信面の上部には「郵便はがき」、中央の宛名部と通信欄の仕切りのところに「陸軍恤兵部発行」、下部には「東京印刷株式会社 印行」と書かれています。(いずれも右から左向きに書かれたもの)

陸軍恤兵部(りくぐんじゅっぺいぶ)とは、Wikipediaによれば、
陸軍恤兵部(りくぐんじゅっぺいぶ)は陸軍省内の部署の一つ。長は恤兵監。
戦地への慰問、或は慰問で送られるものを「恤兵」と呼ぶがこの部署では主にその恤兵の管理などを行っていた。日中戦争の長期化に伴って恤兵も大きく増加したため、その規模は拡張した。
とあります。

皇軍歓迎

路傍之恵み

宿舎

慰問品

農民之純情


いずれも、中国での日本軍の様子を題材にしたもののようです。
署名と落款を見ると「夜舟」と読めるので、ネットで検索してみたら「軍人画家 武藤夜舟」がヒットしました。
満州事変や日中戦争を題材とした作品が多いとのことです。


7/06/2015

昭和5年発行 埼玉県勢要覧

物置から出てきました。
埼玉県が昭和5年に発行した「埼玉県勢要覧」です。

これは二つ折りの資料のカバーを二つに開いて写真を撮ったものです。



そして、中には新聞紙を広げたくらいの大きさの紙がたたまれて閉じこまれています。表側には埼玉県全図が、裏側にはぎっしりと埼玉県の諸データ(昭和3年時点における)が書き込まれています。
どんな内容か、といいますと、次の写真をご覧ください。


例えば、「交通及運輸」の項では、国道・県道の県内総延長、国有鉄道・地方鉄道・軌道の総延長などの他に、「馬車(乗用、荷積車)」「牛車」「荷車」の次に「自動車(乗用、荷積車)」「人力車」「自転車(自動、普通)」「小舟」の数が記載されています。当時の県内の様子がなんとなく想像できます。

ちなみに、県が発行者ですが、印刷は浦和町の山本印刷所というところが行っているようです。浦和町206番地となっていますが、今でも残っているのでしょうか?

6/22/2015

買ってはいけない




「買ってはいけない」
平成11年に発行された本です。
凄いタイトルですね。
食べもの、飲みもの、洗剤、化粧品、くすり、雑貨と6つのカテゴリー、全67社の商品について、それに含まれる成分が、「発がん性がある」、「毒性がある」、「アレルギーを起こす」といった何ともこわーい解説が書かれていて、だから「買ってはいけない」という内容です。
日頃、食べたり使ったりしている商品ばかりなので、非常に驚いたものです。

しかし、その直後に、外見がほとんど同じような体裁で
「『買ってはいけない』は買ってはいけない」
という本が発行されまして、こちらもつい買ってしまいました。
こちらの本は、前者に取り上げられた商品を対象に、前者の記載の内容について独自に検証したものです。

私としては、これを読んだおかげで非常に安心して、また、食べたり、使ったりしています。

今の世の中、人工的な化学成分を全く使わずに食べもの、くすり、化粧品などをつくることは不可能に近く、また、それらには、多少なりとも毒性はあるのでしょう。
昔から日常的に使っている醤油だって、大量に飲めば死んでしまうという話もあるくらいですから。

毎日同じ商品を常識では考えられないほど食べ続ければ、それは体に悪い影響が出てきますよ、というのが、後者の本の主な検証結果でした。

当時も今も、リスクの存在を全く認めない方がいらっしゃるようですが、それでは社会生活はできませんよ

しかし、前者の「買ってはいけない」は、各商品に対する不買運動のようにも見えますが、裁判沙汰にはならなかったんでしょうか?

それとも、後者の本は、前者でやり玉に挙がった企業が一致団結して反論するために発刊されたのか?

ん~、それとも、前者後者も実は初めから同じグループが仕掛けていて、一度に2つの本を買わせようと企んでいたのか?
そうだとしたら、私はまんまとその手にはまってしまったようです。

初めから2冊とも「買ってはいけない」本だったのかもしれません。2冊を読む前と読んだ後で、何ら生活は変わっていないのですから。


5/20/2015

1990年代に読んでいた本-その2

以前「1990年代に読んでいた本」について書きましたが、その第二弾です。
いずれも97年に発行されまして、その当時から見た日本の近未来を予測、予言したものです。



「2020年からの警鐘② 怠慢な日本人」
  日本経済新聞社編,日本経済新聞社

「悪魔の予言」
  日下公人、講談社


最近の状況をズバリ言い当てているというわけではありませんが、現在顕在化している様々な問題点を鋭く切り込んでいます。
両著の目次からキーワードを拾ってみると…

・未来担う人材途切れる
・ネットに巣食う犯罪
・南シナ海の潜水艦-経済成長が軍拡誘う
・石油、電力、通信は規制によって客をつぶし最後に自分もつぶれる
・「環境」が政治的に利用され環境保護を名目にしたライバルつぶしが起きる
・国内観光は日本人客から見捨てられアジア人頼りになる
・有効支配していない領土は他国にとられる

これらの問題はまだ解決したわけでもなく、今後も継続して良い方向に向かうよう努力していかなければなりませんね。

5/07/2015

「パロディ」 マッド・アマノさんの作品集

今日は「パロディ」3冊です。
マッド・アマノさんの作品を集めた文庫本で、昭和57年から58年頃に買ったものです。

「パロディ」という言葉の意味を未だにどうとらえてよいのか悩むところですが、私としては、学生の頃にこれらマッド・アマノさんの作品に出合ったことが非常にインパクトが強かったのか、「パロディ」=「マッド・アマノ」という構図が出来上がっています。

当時、マッド・アマノさんの作品を見ていると、自分でも何か写真を切り貼りしたり、一部を描き替えて、同じような作品ができるのではないかと思い、一度やってみたことがありました。

しかし、これはそう簡単にはできません。
まず、パロディの内容は仮に素晴らしいのが思いついたとしても、ともかく素材となるネタ、すなわち写真や絵を手に入れるのが難しい。
切り貼りするのであれば、同じネタでも何枚も用意しないとダメ。
普段から意識して資料を集めていなければとてもできません。

また、それがそろっても、違和感なく一枚の絵に統合するには、相当のイラストのテクニックや、切り貼りテクニックが必要となる。

ということで、すぐに挫折するとともに、マッド・アマノさんの作品の凄さを思い知ったわけです。

今のように、パソコンで写真や絵を取り込んで、簡単に合成したり修正したりできるような時代ではありませんでしたので、どうやったらあのような作品ができるのか、未だに興味があります。

マッド・アマノさんの作品の制作プロセスなどが紹介された本などご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひお教えください。


5/03/2015

中島敦「山月記」

高校生の頃、国語の先生に「このくらいは読んでおけ」と言われて買った文庫本について、以前このブログに書きましたが、そういう先生のお薦めの本に、中島敦の「山月記」がありました。
中島敦は、幼少のころから漢文教師の父親から得た漢学の教養を身に着け、その影響から昔の中国を舞台とした作品を残しています。
山月記も「隴西の李徴は博学才穎・・・」という書き出しで、当時、古文や漢文に全くついていけなかった私には、とても近づきにくいジャンルのひとつでした。

(なにしろ、当時、本屋で買うのはもっぱらマンガで、たまに読む文庫本は星新一などのショート・ショートといった感じでしたので・・・)

しかし、結局、高校生の間には読まず、大学に入ってから、ふと立ち寄った本屋で中島敦の名前を見つけ、すぐに恩師の言葉を思い出し、購入しました。

確かに、言葉はとっつきにくいけど、ストーリーはよくわかりました。
自分の栄誉のことばかり考えていて、妻子のことを顧みないことの愚かさを題材としたお話でした。

何事も、食わず嫌いではだめだということですね。
最近は、論語などの古典が新訳版で出版されています。
高校生のころは、言葉の壁が邪魔で、全くと言っていいほど、書いてあることがわかりませんでしたが、現代の言葉で書かれた論語は非常によくわかります。


山月記の他、高校、大学の頃にはこんな本も読んでました。