5/03/2015

中島敦「山月記」

高校生の頃、国語の先生に「このくらいは読んでおけ」と言われて買った文庫本について、以前このブログに書きましたが、そういう先生のお薦めの本に、中島敦の「山月記」がありました。
中島敦は、幼少のころから漢文教師の父親から得た漢学の教養を身に着け、その影響から昔の中国を舞台とした作品を残しています。
山月記も「隴西の李徴は博学才穎・・・」という書き出しで、当時、古文や漢文に全くついていけなかった私には、とても近づきにくいジャンルのひとつでした。

(なにしろ、当時、本屋で買うのはもっぱらマンガで、たまに読む文庫本は星新一などのショート・ショートといった感じでしたので・・・)

しかし、結局、高校生の間には読まず、大学に入ってから、ふと立ち寄った本屋で中島敦の名前を見つけ、すぐに恩師の言葉を思い出し、購入しました。

確かに、言葉はとっつきにくいけど、ストーリーはよくわかりました。
自分の栄誉のことばかり考えていて、妻子のことを顧みないことの愚かさを題材としたお話でした。

何事も、食わず嫌いではだめだということですね。
最近は、論語などの古典が新訳版で出版されています。
高校生のころは、言葉の壁が邪魔で、全くと言っていいほど、書いてあることがわかりませんでしたが、現代の言葉で書かれた論語は非常によくわかります。


山月記の他、高校、大学の頃にはこんな本も読んでました。


0 件のコメント:

コメントを投稿