5/29/2011

切手の本 2冊

 切手の本2冊のご紹介です。

1冊目は,「新版 切手と印刷」((財)印刷局朝陽会,1977年,大蔵省印刷局監修)




カバー付の豪華な本です。印刷局の職員の皆様が分担して執筆されたもので,切手の図案を決めるところから,用紙の製造,のり引き,印刷,目打ち,帯掛け,検査など,ほとんどの工程がとても詳しく解説されています。

そして,この本の特筆すべきは,なんと口絵のところに大蔵省印刷局の切手試作品が14枚も付いているのです。本書の中で解説している様々な方法で印刷したものを実際のサンプルとして見ることができるようになっています。




もう1冊は,「世界の切手印刷」((財)印刷局朝陽会,1979年,植村峻)



これもカバー付の豪華本です。世界各国の切手印刷技術をよく調査したなあ,と感心します。1970年代後半のこの頃から,すでに日本の印刷技術は世界最高レベルに到達していたことがよくわかります。

1冊目の「新版 切手と印刷」と同様,大蔵省印刷局の試作品が4枚付いていますが,前者がすでにページに貼り付けられているのに対し,こちらは試作品が別に添えられていて,自分で貼り付けるようなスタイルになっています。


 この2冊とも,既に他界しましたが,当時大蔵省印刷局に勤めていた私の伯父からいただいたものです。
 郵便事業も民営化され,また,切手の印刷技術もさらに進歩していることでしょう。

古本の紹介をはじめたきっかけ

 昨年の年末に,両親が生前に読んだり使ったりしていた書籍を整理していて,その中に高橋安人さんという先生が執筆された「力学演習」(誠文堂新光社 昭和26年発行)という本ががありました。
 昭和26年ころは父もまだ学生でしたので,学校の授業で使用したものだと思います。(直接,その先生から授業を受けたのかどうかはわかりません。)
 中を開いてみると,当時の国鉄の時刻表から列車の速度を求めたり,電灯の周りを飛んでいる黄金虫の法線加速度を求めたりするなど,ユニークな問題がありました。

 どのような先生が執筆されていたのだろうと,インターネットでその先生のお名前を検索したところ,もうすでにお亡くなりになられていましたが,先生が所有されていた図書,研究資料,講義資料などを管理されている方がいらっしゃることがわかりました。

 さっそく,メールでその方に連絡をとったところ,たまたま「力学演習」は保管されていないとのことで,快く引き取っていただきました。

 なかなか古い書物を持っていても,自分の興味のある分野のものでないことや,それ以前に,きれいな状態で維持していくことは無理,ということで,処分するしかないかな,と思っていたので,とてもうれしく思いました。

 やはり,本を捨てるということにはとてもためらいがあります。私にとっては,ただの古本でしかないものが,ある人からは,宝物のように思われ,大切に扱っていただけるのなら,それに越したことはないと思います。

 文庫本やコミックなどは身障者の団体にお譲りしています。バザーなどの売り上げにいくらかでも貢献できれば,と思っています。

 でも,「力学演習」のような専門書は,バザーではとても売れるとは思いません。

 だから,インターネットで本をご紹介すれば,興味のある方がきっと見つけてくれるはず,と思い,今年の1月1日,初めてブログに挑戦し,「ほっぺさんの書斎」を立ち上げた次第です。

 なので,もし,私のブログを見て「この本は捨てないで!」という本がありましたら,ご遠慮なくご連絡ください。お話を伺った上で,無料でお譲りします。(送料のご負担はお願いするかもしれません。)

平凡社 「家庭の百科」

今日は天気も悪いので,野菜作りはひと休み。久しぶりに,古本の整理をしてます。

 ご紹介するのは,1958(昭和33)年発行の,平凡社「家庭の百科」(定価380円)です。




 1958年というと,私の両親が結婚したころですから,新生活に備え購入したのかもしれません。

 パラパラとページをめくってみると,当時の日本の家庭生活が本当によくわかります。

 例えば「洗濯」。
 「最小限度の洗濯用具」として「木製たらい,洗濯板(片面平),瀬戸引洗面器,洗濯ばけ(動物性,植物性各1)・・・」,また,「基本の洗濯法」として「踏み洗い,もみ洗い,つかみ洗い,ふり洗い,たたき洗い,板もみ洗い・・・の11種の洗い方があるが・・・」といった具合で,まだ電気洗濯機が十分普及していない時代だったのですね。
 電気洗濯機についても説明がありますが,洗濯機の仕組み(「攪拌式,噴流式,回転式,振動式の4種がある」と書かれています)やそれぞれの特徴の比較,感電などの注意事項など,初めて購入する人を対象とした説明になっています。

 「台所用品」の章では,
・トースター:電熱によって食パンを焼く器具で,雲母板にニクロム線を巻いて・・・。
・電気釜:電気を利用して炊飯する器具で・・・特長は火の調節をする必要がなく,炊き上がれば自動的にスイッチが切れること・・・。
・魔法びん:高温または低温の液体を保存する容器で,熱いもので24時間,冷たいもので48時間くらいもつ。
・氷冷蔵庫:氷がとけて水になる時,周囲のものから熱(液化熱)をとる。この性質を応用した冷蔵器が氷冷蔵庫で・・・。

 この頃は,今思えば「こんなもの?」というようなものが,本当にありがたいものだったのですね。

 冷暖房も扇風機とストーブの効率的な使い方を中心に説明がされています。省エネの基本が解説されていますね。

 そのほか,
・ラジオ(鉱石ラジオ,5球スーパー・ラジオなど)
・テレビ(ブラウン管,アンテナ,受像機など)
・電気蓄音機(SP盤,LP盤,EP盤)
・電話(切替電話,メモ電話,着信専用電話など)
などの説明を読むと,これまでの進歩の速さを改めて感じます。
 電話はちょうどハンドルを回して交換局を呼び出す磁石式から受話器を持ち上げるだけで交換局につながる共電式に代わっていった終わりの頃のようです。
 また,「電話線や局内の設備や架設の割当が少ないため,なかなか電話を新設することができない。そこで電電公社では架設の順序をきめている。」と書いてあります。私が幼い頃,両親は,電話を近所の家に借りにいったものです。ようやく家に電話が引かれた日,母がかなり長時間,知り合いに電話をかけていたことを思い出します。

 子どもの頃,父のボーナスがでると,こういう新しい便利なものが少しずつ増えていき,初めてスイッチを入れて動いたとき,音が出てきたときの家族みんなのうれしそうな笑顔を急に思い出してしまいました。

5/26/2011

地券之証を和光市に寄贈いたしました

 以前ご紹介しましたが,物置から見つかった地券之証32枚。住所を調べて見ると現在の和光市付近ということがわかり,2月10日,和光市教育委員会生涯学習課にお譲りいたしました。

 その後,市長さんお名前の文書でお礼状をいただきました。



 ご丁寧にありがとうございました。自分で持っていてもきれいに保存することは難しいので,お受け取りいただきほっとしています。

5/05/2011

今日もマンガ本です。

 コンビニでちょくちょく買っていた,My First BIG SPECIALシリーズで,弘兼憲史「黄昏流星群」12冊,細野不二彦「ギャラリーフェイク」18冊。2001年頃から2008年頃までのものです。

 折り目をつけずに読んでいるので,きれいなものです。(今回は写真を撮るのをすっかり忘れていました。)

 昨日,身障者の団体の方が回収に来てくださいましたので,お渡ししております。